映画『メン・イン・ブラック』(ネタバレあり)

 

 

 

ポスタービジュアルから「クールな敏腕スパイのアクション映画」と勝手にイメージしていた『メン・イン・ブラック

 

 

 

 


実際は「エイリアン撃退SFコメディ映画」だと知り合いに教えてもらって気になって観てみた。

 

 

 

 


以下箇条書き感想

 

 

 

 


・一般人が非日常に巻き込まれ今まで生きてきた自分を捨てて秘密の組織に加入し密かに地球の危機を救う。これは誰もがワクワクする王道の設定。

 

 

 

 

・これぞSFと言える要素がてんこ盛り。エイリアンを撃つ銃、記憶改竄ライト、その使用時に装着する防御サングラス、エレベーターに乗った先は隠された秘密組織のアジト、アジト内を飛び回る小さな球体、モニターに映し出される地球&宇宙の様子、地球の破滅まで残り◯分という表示、「銀河」と呼ばれる綺麗なミニアイテム、携帯での任務報告、組織の制服である黒スーツ、謎試験とそれに自分だけが突破という優越感、JとかKとかのスタイリッシュなコードネーム、かっこいい組織名MIB。SF好きが必ず好きに違いないと思われる要素をこれでもかと詰め込んでいる。

 

 

 


・経験豊富で達観してるベテランとちょっと無鉄砲な若手の凸凹コンビも相性バッチリ。ベテランの引退に立ち会い、若手の方は新たな相棒と共に今日も働くエンドも良い。

 

 

 

 

・これまでの人生全てを捨てて影の人間に生まれ変わるようにと言われたら少しは躊躇するだろうが、そこでの葛藤はあまり見せることなくサクサク話が進んでくれるのは、早く活躍してるところが見たいからストレスなくて良い。

 

 

 

 


・任務を終えたくなったら記憶を改竄されて普段の日常生活に戻れることを考えたらブラック組織というわけでもなさそう?

 

 

 


・ウィル・スミス顔ちっさい。公開当時は20代で若さ溢れてる。快活な印象強いが実は繊細な表情もしている。

 

 

 

 

・皮持ってかれた夫の変わり果てた姿を見て奥さんが気絶してバッタリ後ろに倒れるシーン、筆記試験の受験者みんな四苦八苦シーン、ティファニー「ちゃん」呼びのシーンなどなど、コメディ要素も満載。

 

 

 

 

・振り回されるパグ犬だったり、死んだ飼い主に寄り添い続ける猫だったり、出てくる生き物も可愛い。でも虫やエイリアンは気持ちが悪かった。そこらへんの生命体はリアル寄りじゃなくてもよかった。

 

 

 

 

【総括】評価:3.5/5

 

SF好きが喜ぶ楽しい要素盛りだくさんで、しっかり起承転結が入っており、エンタメが凝縮されたポップで楽しい映画だった。およそ1時間半という短い時間でサクッと見られるのも良い。

 

 

 

 

 

乃木坂46『ボーダー』この世で一番愛してるのたぶん自分

 

 

乃木坂46の楽曲で何が一番好き?と問われたら迷いなく『ボーダー』という曲を挙げます。初めて聴いたときからこの曲を愛し続けています。

 

 

 

しかしながら。

 

 

 

ファンの方なら分かってもらえるでしょうが、決して人気がある曲とは言えないでしょう。

 

 

 

ライブで披露される機会も少ないし、ファンの間でも話題に上がることはあまりなくて、そもそもの知名度が低い印象はあります。

 

 

 

こんなにスバラシイ楽曲なのに、日の目を浴びる機会がないのは勿体ないなあとやきもきする常日頃。ということでこの曲を好きだと叫ぶ人間がいまだにいるのだと示すためにここに記録しておきます。

 

 

 

 

曲はこちらから聴けます

https://youtu.be/6pPJtkGl8lA?si=_zfbkIlVYqsy6nzw

 

 

 

 

 

 

 


この曲を歌唱しているメンバーは当時の二期生研究生。まだ正規メンバーでは無かったメンバー6人によるユニット曲です。そういった制作背景、曲が持っている物語性や歌詞、そしてパフォーマンスも合わせて楽しむと楽曲の良さはさらに変容していくでしょう。

 

 

 


しかし、もちろんそれらも同時に魅力的であるのは言わずもがなですが、自分の惜しみない高評価の所以はそれらの要素は完全に抜いています。この曲に関しては単純に楽曲単体として聴いたときの良さ、メロディーとアレンジがダイレクトにヒットしてお気に入りの一曲となっているのです。

 

 

 

 

出会いは「乃木坂46フェスティバル」(乃木フェス)というアプリゲーム。2017年11月から配信されている乃木坂の曲を使って遊べるリズムゲームです。『ボーダー』はアプリ配信初期の方からゲームに実装されていました。

 

 

 

 

2015年発売の11枚目シングル『命は美しい』のカップリングとして収録されたこの曲。自分が乃木坂にハマり出したのは2016年あたりで、当時はまだ過去曲を掘り下げて聴いていなかったこともあり、この曲の存在も知らない状態でした。

 

 

 

 

全体的にはエレクトリック調でキラキラ感が印象的。イントロからして近未来を予感させるみような感覚を与えてくれて高揚する。歌唱しているメンバーたちの軽やかで主張しすぎない歌い方(これは乃木坂の全体曲でも言える特徴で好きなポイント)がメロディーを生かしているように思えます。歌無しのインストでも聴きごたえがあります。

 

 

 

 

乃木フェスでは短縮ver.の収録でしたが、この曲はフルで聞くと真価を発揮するように思います。

 

 

 

 

最後のサビ前にソロパートリレーが行われ、今まで歌ってきた6人は、個人ではこんな感じなんです!と、歌声という6色の音色の紹介がここできてはっきりと提示してきてくれるのが熱い。

 

 

 

 

その直後のギターはおそらく曲中での初の生音楽器が発せられたもので、クライマックス前の盛り上げに生かされています。

 

 

 

 

作曲・編曲は中土智博氏。他の楽曲提供だとアニメ・ゲーム・声優界隈が多く、そのへんの音楽も好きな自分が刺さるのはなるほど納得といった感じ。

 

 

 


乃木坂46には他に『偶然を言い訳にして』『でこぴん』『僕が行かなきゃ誰が行くんだ?』を楽曲提供されています。どれも同じ人が書いたのだと作家性が分かる作りです。インストでも聴けると先述しましたが、『でこぴん』のインストver.は乃木フェスのBGMの1曲としても採用されている実績ありです。

 

 

 

 

好きな曲は何度聴いても新鮮な気持ちにさせてくれます。本当に何百回も繰り返し聴いているのに何度聞いても飽きが来ない。自分はサブスク派ですが、おそらく利用ユーザーの中で一番この曲を聴いてるんじゃないでしょうか?それくらいの熱量を持ってリピートし続けている曲です。

 

 

 

 

オリジナルメンバーも全員卒業してますし、このまま披露されることもなく忘れられる曲になってしまうのかなという懸念がずっとあったので、今年3月のバスラで選曲してくれたのは嬉しかったですね。どこかでもっと再評価の流れになってくれないかと期待しています。

 

 

 

 

 

劇場版『名探偵コナン100万ドルの五稜星』感想(ネタバレあり)

 

劇場版『名探偵コナン100万ドルの五稜星』観てきました。

 

歴代のコナン映画は全て視聴済みです。

自分にとってすっかり恒例となった春の風物詩。今年も期待度MAXで映画館に足を運びました。

 

ネタバレを避けたくて公開2日目に観に行ったら案の定ほぼ満席の状態でした。例年のごとくシニア世代を抜いた幅広い客層が集まっている印象。19時ちょっと前の夜ご飯の時間帯だったためかファミリー層は存外少なかったかも。

 

ネタバレを避けたくて映画館入ってから上映直前までイヤホン付けっぱなしで周りの会話をシャットアウトです。

 

 

 

 

 

数年前に漫画『ゴールデンカムイ』にハマってから聖地巡礼のために作品の舞台である北海道へは何度も旅行していて、函館も昨年2023年の9月に訪問して主要な観光スポットは一通り周ってました。そのため映画公開前から既に聖地巡礼済みという状態。時計台・五稜郭・タワー・八幡宮・レンガ倉庫・路面電車函館山・ロープウェイ・ラッキーピエロ、みんな記憶に新しく、同じ地に再び旅行に訪れたような感覚になりました。

というか今作の話自体が『ゴールデンカムイ』要素多かった。土方歳三・刀・金塊・暗号解く鍵が五稜郭とか。あとカドクラ。

 

 

 

 

以下箇条書き感想

 

・新一と快斗の顔が似てるのは理由があるという原作の青山先生の発言+最後にサプライズありという事前情報は入っていたので、じゃあ2人は血縁関係だろうなと想像はしてた。本当にその通りだった。衝撃度で言えば『異次元の狙撃手』での「了解。」の方が身構えていなかった分より強力だったかも。それでもサプライズ仕掛けてくれてテンションは上がった。

 

・蘭&青子もそっくりさんなので今後小五郎と中森警部も兄弟ですとか言い出すかもしれない。

 

・エンドロールの入り方が良い。函館の100万ドルの夜景をバックに平次のストレートな告白、涙を落とす和葉、からの主題歌のaikoのラブバラード『相思相愛』がかかってそのままエンドロール突入。この流れが美しかった。じわっと泣きそうだった。しかし残念ながら聞こえてなかったというベタな展開。まあでも映画で本筋のストーリーが動くことないだろうし、平次の告白もどうせ失敗するんだろうと分かってた。

 

・平次の告白失敗の原因である紅葉は北海道の観光スポットをさくさく周る観光要員と化していた。彼女は規格外のお金持ちなのでなんでもあり。加えて暗号解読のヒントを与えてくれて博識ぶりも披露。

 

・もう一人の規格外のお金持ち・園子は毎度のことながら劇場版においての便利屋要員になっている。有能で話が早く頼れるスーパーサブ

 

・この扱いは過去作の灰原もそう。灰原は前作がほぼ主役の立ち位置だったので今作は出番も活躍控えめ。

 

・好きな女の子の父親である中森警部が2回も撃たれた時は珍しく取り乱して激昂しているようにも見えた怪盗キッド。「中森警部」と心配そうにつぶやくのがいい。中森警部の自分が盾となって容疑者を庇う姿にも刑事としての職務を全うしようとする正義感が見えてかっこいい。

 

・映画コナン恒例の爆発要素は今回控えめ程度。

 

・コナンが函館山のロープウェイのロープの上をスケボーで光を発しながら走り上がっていくところがあまりにもめちゃくちゃな絵面だったので「これこれ!こういうの待ってました!」と興奮。そこが1番笑いそうになった場面。

 

・コナンはもちろんのこと、飛行中の機体の上で殺陣を披露するあの2人も相当だと思います。

 

・機体から落ちた平次をハンググライダー怪盗キッドが捕まえて助けるシーンは『天空の難破船』を思い出す。あの時はテロリストに飛行船から投げ出されたコナンが同じようにハンググライダーを使って怪盗キッドが救出する。過去作をオマージュするシーンを入れてくれるのは長年のファンにとって嬉しい。

 

・『天空の難破船』もそうだったし、最近の怪盗キッド出演回の傾向でもあるが、普段ライバル関係にある人物同士が一時のあいだ利害一致して協力体制に入る展開好き。

 

・昨年函館観光行く前に気分上げるために北斗星の原作回読んだはずなのに、西村警部のこと全く覚えてなかった。

 

・前々作の『ハロウィンの花嫁』から音楽担当が変わって、映画のゴージャス感・おしゃれ感・特別感が増したような感じがする。特に『ハロウィンの花嫁』の時のメインテーマアレンジは今でも聴き返すくらい好き。

 

・相変わらずオープニングの演出がかっこいい。お決まりのこれまでのあらすじが来たら「今年も映画コナン始まった!」って高揚させてくれる。

 

・蘭は今回平次と和葉のキューピット役に徹する。2人きりにするために意識取り戻そうとしている男子大学生を殴って再び意識を失わせて一人で担いでその場を去る蘭ちゃん。

 

・宝は暗号解読機。でもそれは戦時中の宝。現代にはもっとハイテク機器があるしそもそも今の日本では必要とされない。あの仰々しい機器の山による暗号解読の話というと『イミテーション・ゲーム』という映画を思い出した。

 

・『まじっく快斗』の方も話を畳みにきてる?快斗が父親が実は生きていることを知ることがあれば終わりが近くなっているのかもしれない。

 

 

 

 

 

【総括】評価3.5/5

前作の『黒鉄の魚影』が歴代最高傑作に近いレベルに位置付けているのでそちらと比べてしまうところもありますが、それでもいつも通りのクオリティで2時間隙なく「楽しい」が続くので満足でした。鑑賞後には「サンデーうぇぶり」で『まじっく快斗』を第1話から最新話まで読みました。第1話は1987年連載ということで絵柄も雰囲気も今とは大分異なっています。こちらもコナン本編の方と合わせて読んでいく楽しみが増えました。来年の予告は長野県警は関わってくる様子で骨太なストーリーが期待されます!