劇場版『名探偵コナン100万ドルの五稜星』感想(ネタバレあり)

 

劇場版『名探偵コナン100万ドルの五稜星』観てきました。

 

歴代のコナン映画は全て視聴済みです。

自分にとってすっかり恒例となった春の風物詩。今年も期待度MAXで映画館に足を運びました。

 

ネタバレを避けたくて公開2日目に観に行ったら案の定ほぼ満席の状態でした。例年のごとくシニア世代を抜いた幅広い客層が集まっている印象。19時ちょっと前の夜ご飯の時間帯だったためかファミリー層は存外少なかったかも。

 

ネタバレを避けたくて映画館入ってから上映直前までイヤホン付けっぱなしで周りの会話をシャットアウトです。

 

 

 

 

 

数年前に漫画『ゴールデンカムイ』にハマってから聖地巡礼のために作品の舞台である北海道へは何度も旅行していて、函館も昨年2023年の9月に訪問して主要な観光スポットは一通り周ってました。そのため映画公開前から既に聖地巡礼済みという状態。時計台・五稜郭・タワー・八幡宮・レンガ倉庫・路面電車函館山・ロープウェイ・ラッキーピエロ、みんな記憶に新しく、同じ地に再び旅行に訪れたような感覚になりました。

というか今作の話自体が『ゴールデンカムイ』要素多かった。土方歳三・刀・金塊・暗号解く鍵が五稜郭とか。あとカドクラ。

 

 

 

 

以下箇条書き感想

 

・新一と快斗の顔が似てるのは理由があるという原作の青山先生の発言+最後にサプライズありという事前情報は入っていたので、じゃあ2人は血縁関係だろうなと想像はしてた。本当にその通りだった。衝撃度で言えば『異次元の狙撃手』での「了解。」の方が身構えていなかった分より強力だったかも。それでもサプライズ仕掛けてくれてテンションは上がった。

 

・蘭&青子もそっくりさんなので今後小五郎と中森警部も兄弟ですとか言い出すかもしれない。

 

・エンドロールの入り方が良い。函館の100万ドルの夜景をバックに平次のストレートな告白、涙を落とす和葉、からの主題歌のaikoのラブバラード『相思相愛』がかかってそのままエンドロール突入。この流れが美しかった。じわっと泣きそうだった。しかし残念ながら聞こえてなかったというベタな展開。まあでも映画で本筋のストーリーが動くことないだろうし、平次の告白もどうせ失敗するんだろうと分かってた。

 

・平次の告白失敗の原因である紅葉は北海道の観光スポットをさくさく周る観光要員と化していた。彼女は規格外のお金持ちなのでなんでもあり。加えて暗号解読のヒントを与えてくれて博識ぶりも披露。

 

・もう一人の規格外のお金持ち・園子は毎度のことながら劇場版においての便利屋要員になっている。有能で話が早く頼れるスーパーサブ

 

・この扱いは過去作の灰原もそう。灰原は前作がほぼ主役の立ち位置だったので今作は出番も活躍控えめ。

 

・好きな女の子の父親である中森警部が2回も撃たれた時は珍しく取り乱して激昂しているようにも見えた怪盗キッド。「中森警部」と心配そうにつぶやくのがいい。中森警部の自分が盾となって容疑者を庇う姿にも刑事としての職務を全うしようとする正義感が見えてかっこいい。

 

・映画コナン恒例の爆発要素は今回控えめ程度。

 

・コナンが函館山のロープウェイのロープの上をスケボーで光を発しながら走り上がっていくところがあまりにもめちゃくちゃな絵面だったので「これこれ!こういうの待ってました!」と興奮。そこが1番笑いそうになった場面。

 

・コナンはもちろんのこと、飛行中の機体の上で殺陣を披露するあの2人も相当だと思います。

 

・機体から落ちた平次をハンググライダー怪盗キッドが捕まえて助けるシーンは『天空の難破船』を思い出す。あの時はテロリストに飛行船から投げ出されたコナンが同じようにハンググライダーを使って怪盗キッドが救出する。過去作をオマージュするシーンを入れてくれるのは長年のファンにとって嬉しい。

 

・『天空の難破船』もそうだったし、最近の怪盗キッド出演回の傾向でもあるが、普段ライバル関係にある人物同士が一時のあいだ利害一致して協力体制に入る展開好き。

 

・昨年函館観光行く前に気分上げるために北斗星の原作回読んだはずなのに、西村警部のこと全く覚えてなかった。

 

・前々作の『ハロウィンの花嫁』から音楽担当が変わって、映画のゴージャス感・おしゃれ感・特別感が増したような感じがする。特に『ハロウィンの花嫁』の時のメインテーマアレンジは今でも聴き返すくらい好き。

 

・相変わらずオープニングの演出がかっこいい。お決まりのこれまでのあらすじが来たら「今年も映画コナン始まった!」って高揚させてくれる。

 

・蘭は今回平次と和葉のキューピット役に徹する。2人きりにするために意識取り戻そうとしている男子大学生を殴って再び意識を失わせて一人で担いでその場を去る蘭ちゃん。

 

・宝は暗号解読機。でもそれは戦時中の宝。現代にはもっとハイテク機器があるしそもそも今の日本では必要とされない。あの仰々しい機器の山による暗号解読の話というと『イミテーション・ゲーム』という映画を思い出した。

 

・『まじっく快斗』の方も話を畳みにきてる?快斗が父親が実は生きていることを知ることがあれば終わりが近くなっているのかもしれない。

 

 

 

 

 

【総括】評価3.5/5

前作の『黒鉄の魚影』が歴代最高傑作に近いレベルに位置付けているのでそちらと比べてしまうところもありますが、それでもいつも通りのクオリティで2時間隙なく「楽しい」が続くので満足でした。鑑賞後には「サンデーうぇぶり」で『まじっく快斗』を第1話から最新話まで読みました。第1話は1987年連載ということで絵柄も雰囲気も今とは大分異なっています。こちらもコナン本編の方と合わせて読んでいく楽しみが増えました。来年の予告は長野県警は関わってくる様子で骨太なストーリーが期待されます!